神になりたかった男 徳田虎雄:医療革命の軌跡を追う 山岡淳一郎 平凡社 2017/11/25

神になりたかった男 徳田虎雄:医療革命の軌跡を追う - はてなキーワード

 

 ちょっとどう要約して良いかわからない。医局制度や研修医制度は大きく変わったが徳洲会の存在意義は失われていない。徳洲会という存在は徳田虎雄の個性がなければありえなかったが、徳田虎雄の影響力がおおむね無くなった現在でも、徳洲会系の病院は依然として独特の存在感を示している。アメリカ帰りとか学生運動上がりという指摘もあたっているだろう。だが、本書は徳洲会という現象の全体像を捉えているとは言えなさそうだ。残念ながら唐牛健太郎は出てきません。
 たぶん、医療業界のありかたを語らなければ徳洲会を語ることはできない。徳洲会は理想郷ではないが一つのアンチテーゼであったしこれからもそうだろう。そういう意味では本書は物足りない。