上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白 小田嶋隆 ミシマ社 2018/02/26

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著者の日経ビジネスのコラムを毎回楽しみにしている。その人物がアルコール中毒であったことは本書で初めて知った。この本では著者のアル中と禁酒の経緯が語られるわけだが、「依存『物質』があるのではなく、依存『体質』がある」(52ページ)、「『私は酔っ払いです』というポジションの楽さというのは、周囲から『あのヒトは酒入っちゃうとアレなヒトだから』という扱いになっていることの心地よさです。」(135ページ)等々の鋭い箴言が散りばめられる。酒をやめるということは「アルコールなしの別の人生を(中略)アタマで考える計画的な行動として企画立案する」(169ページ)ととらえらるが、「私の人生に四つの部屋がある。とすると、二部屋くらいは酒の置いてある部屋だったわけで、そこに入らないことにした。」(133ページ)ような独特の寂しさを感じてもいる。もしかすると、ピエール瀧さんはクスリを止められるヒトなんじゃないかと思った。では私は?