花の命はノー・フューチャー ─DELUXE EDITION ブレイディ みかこ 著 ちくま文庫 2017/06/06

筑摩書房 花の命はノー・フューチャー ─DELUXE EDITION / ブレイディ みかこ 著

ヨーロッパ・コーリング - 岩波書店

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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち 筑摩書房 2020.6 ブレイディみかこ著 - いもづる読書日記

何だか安冨歩ブレイディみかこばかりが続く。「花の命~」は著者デビュー作の文庫化であり、文庫版まえがきでは「若書き」だったとしている。「後日談」も付され、この部分が批評となっていて面白い。「ヨーロッパ・コーリング」は2015年の時事。スコットランド国民党(SNP)党首ニコラ・スタージョン、当時の英労働党党首ジェレミー・コービンへの期待感が描かれる。スタージョン指導力で一枚岩のSNPと、なかなか一致団結できないコービン労働党の対比が興味深い。

「あとわたしは『ヨーロッパ・コーリング』という本を出したことがあるので、たいへんなクラッシュ好きと思われている節があるのだが、実は物心ついた頃からセックス・ピストルズ派だっだのであり、」(12ページ)とあるので、ちょっと整理を。パンク期に活躍したミュージシャンはそれ以前からパブバンドとして活動していた人も多く、ジョー・ストラマージョニー・ロットンのジェネレーションギャップなんてことも言われるが、調べてみると4才違い。まあそんなでもない?アンディ・パートリッジが結構年が行っているのはそうかな?と思う。パブ・ロック~パンク~ポスト・パンクの流れが感じてもらえるでしょうか。

 

バンド           メンバー         生年

ドクター・フィールグッド  ウィルコ・ジョンソン   1947
ポリス           スティング        1951
ザ・クラッシュ       ジョー・ストラマ―     1952
XTC             アンディー・パートリッジ  1953
セックス・ピストルズ    ジョニー・ロットン    1956
ジョイ・ディビジョン    イアン・カーティス    1956
ザ・バンシーズ       スージー・スー      1957
ザ・スミス         モリッシー        1959
ザ・ポップ・グループ    マーク・スチュアート   1960
ザ・スリッツ        アリ・アップ       1962

 

個人的には、ピストルズからPILへ行った、ポスト・パンクに橋を架けた点で、ジョン・ライドン偉いと思っている。でも、私のような異国の中産階級に、ライドンという多面的な存在の正しい評価は不可能というか、大分誤解しているように感じる。是非、本格的なライドン論をお願いしたいと思っているが、もう書いてる?