『重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る』(ピエール・ビネトリュイ,安東 正樹,岡田 好惠):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部
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死ぬまでに学びたい5つの物理学 (筑摩選書) 山口栄一 筑摩書房 2014/05/13 - いもづる読書日記
重力波観測装置”LIGO”のことは知っていたが、GW150914のことは知らなかった。2015年9月14日に観測された重力波で、13億光年の彼方で太陽質量の36倍と29倍のブラックホールが合体し、これに伴う重力波が観測された。放出された総エネルギーは太陽質量の3倍分という途方もないスケールだ。カミオカンデによる、超新星爆発に伴うニュートリノの検出のようだ。装置があるところにイベントがやって来る。
本書は重力波、一般相対性理論で予想された重力による時空のゆがみ、について紹介した本。ビッグバン、インフレーション理論、ダークマター、ダークエネルギーなど現代物理学のトピックに関して解説してくれる。全てを理解できたわけではないが、やはり重力波検出の話題が印象に残る。英語版のウィキペディアでは上記以降97個の重力波イベントが記録され(2024/8/6現在)、重力波天文学という分野が切り拓かれたのがわかる。