熊取六人組――反原発を貫く研究者たち 細見周 岩波書店 2013/03/16

熊取六人組――反原発を貫く研究者たち - はてなキーワード

 

 大阪府熊取町にある京都大学原子炉実験所(現複合原子力科学研究所)で研究に携わりながら、専門家の立場から原子力発電の危険性を喚起してきたいわゆる「熊取六人組」の記録。科学者というのはある意味まもられていなければ能力を発揮できない。例えば専門雑誌にアクセスできなければ正しい情報を得ることもできなければ、思考も進まない。六人組は出世をあきらめ?原発反対の立場を貫いたが、在野の活動家とはその立場は自ずと異なる。放射能はその問題の特殊性から、信頼できる2次情報源と冷静な議論が必要だが、そうしたプラットフォームの形成が必須であるが、反原発というタームで広瀬隆なんかと一緒にされてもこまるんだろうな。足尾鉱毒事件は「押出」という直接行動と田中正造というアイコンを得て歴史的事件となった。大きなうねりは人間の作為で作られるものではないのか?