学問をしばるもの 井上章一編 思文閣出版 2017年10月

学問をしばるもの|出版|思文閣 美術品・古書古典籍の販売・買取、学術出版

FROM

ことばと国家 (岩波新書) 田中克彦 岩波書店 1981/11/20 - いもづる読書日記

網野善彦対談集 2 多様な日本列島社会 山本幸司編 岩波書店 2015/02/20 - いもづる読書日記

本書の趣旨は、所収の「歴史はどこまで学統・学閥に左右されるか」という論文のタイトルが示している。なんだか難儀な世界である。本書では触れられない学説が、日本史業界ではどのように扱われているのか気になってくる。江上波夫騎馬民族征服王朝説というのがあって、ほとんど時代の彼方に葬り去れているが、正当なのだろうか?網野善彦の不在も気になるところである。戦前の皇国史観歴史学を歪めたことは確かだろうが、以降の国史学イデオロギーから自由であったとは思われない。それってなんなん?と自然科学者は思わざるを得ない。