一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート 上原善広 角川書店 2016/07/01

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 面白かった。溝口和洋さんは世代的には知っているべきと思うが、全く知らなかった。「最後の無頼派アスリート」が正しい呼称かわからないが、スポーツノンフィクションの格好の素材だと思う。にもかかわらず、知られていなかったという事実に日本のマスコミの性格が現れているかもしれない。取材者がヤワだったからか?
 主人公の一人称で綴ったのが著者の工夫であるが、それ以上に筆力の充実を感じた。私は上原ファンなのでバイアスはかかっているか、溝口のこだわりと繊細さを描くことに成功していると思う。上原が溝口に対抗する個性の持ち主だったかどうかわからないが、ジャーナリズムから距離があったことが幸いしたかもしれない。