from 「吉本隆明が最後に遺した三十万字 吉本隆明、自著を語る上巻」吉本 隆明 著 ロッキング・オン 2012
「ロッキング・オン天国」増井 修 著 イースト・プレス
to 「ロッキング・オンの時代」橘川 幸夫 著 晶文社 2016
すみません。出版現実論に興味があったわけではありません。渋谷陽一の珍しいインタビューが載っていたので読んでみました。吉本隆明本におけるインタビュワーの枠を超えた渋谷氏の活躍が楽しく、懐かしさもあってマイブームとなりました。ご存知ない方に簡単に背景説明しますと、渋谷陽一は株式会社ロッキング・オンの社長でロック評論家、NHKFM「ワールド・ロック・ナウ」のパーソナリティ。同社はロッキング・オン、ロッキング・オン・ジャパンの他、CUT、SIGHTなど音楽誌以外の雑誌も出版していて景気がよかった。近年はロックインジャパン、カウントダウンジャパン等のフェス運営にも実績をあげている。
本は図書館に返してしまったので直接引用は出来ないのだけど、とりあえずいつもの渋谷節で、売れるものは正しい、芸術性と商業性は矛盾しない、ビートルズを見よとたたみかけている。ロックという音楽が、あるいは1950年代以降のメディア社会が人間の思考法にもたらした変化を考えるためにも、渋谷のロック的思考は手がかりになりそうに思う。