THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本 2016/8/17 ブレイディみかこ著 太田出版

『THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本』特設ページ - ブレイディみかこ/太田出版

ブレイディみかこ 『THIS IS JAPAN―英国保育士が見た日本―』 | 新潮社

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労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱 ブレイディみかこ著 光文社新書 2017年10月17日 - いもづる読書日記

僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー ブレイディみかこ著 新潮社 2019年6月21日 - いもづる読書日記

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亜紀書房 - そろそろ左派は〈経済〉を語ろう レフト3.0の政治経済学

2015年に一か月帰国し、各所に取材して描かれた日本の描像。丁度安保法制のころで、SEALDsのデモ(年齢層が高くない?)も登場する。そういえばそんなこともあったな、と思う。社会運動の堂々巡りよりも、それを「クソ左翼」と断じる、アーバンな人々の病理の方が問題にされるべきと思うが、オリンピックを控えた昨今の閉塞感に、この国がより悪い方向に進んでいることを実感させられる。
「英国に20年刊住んでいるわたしにとって、『人権って何ですか?』という質問を口にする人がいたことはある種の衝撃として心に残った。(中略)英国社会にはあらゆることを法的に、または法的ではない方法で訴える人が多くて、しょっちゅう揉め事が起きているのだが、それらの根底にあるのが人権の意識である。」(206ページ)「日本の社会運動が『原発』『反戦』『差別』のイシューに向かいがちで経済問題をスルーするのと同じように、人権教育からも貧困問題が抜け落ちているのではないだろうか。まるでヒューマン・ライツという崇高な概念と汚らしい金の話を混ぜるなと言わんばかりである。が、人権は神棚に置いて拝むものではない。もっと野太いものだ。」(208ページ)