眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く アンドリュー・パーカー 著 草思社 2006年03月03日

眼の誕生 | 草思社

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ワンダフル・ライフ──バージェス頁岩と生物進化の物語 | 種類,ハヤカワ文庫NF | ハヤカワ・オンライン

カンブリア爆発は、カンブリア期に起きた生命の爆発的な進化を指す。この発見にはカナダのバージェス頁岩化石群が大きな役割を果たした。そして、「得体のしれないバージェス動物群が広範な注目を集め、恐竜と伍するためには、とびきりの想像力と筆力を駆使した読み物が必要だった。これを初めてやってのけたのが、1989年に出版されたスティーブン・ジェイ・グールドの名著『ワンダフル・ライフ』である。」(56ページ)
著者は眼の形成がカンブリア爆発のスイッチだったと主張する。「光感受性をもつ斑点が視覚映像を結べる眼に変化したように、効率がいきなり『100倍』になった受容器など、他に例がない。(中略)感度の飛躍的向上がすさまじいせいで、ダーウィンにとって眼の進化が悩みのたねだったのだ。」(356ページ)これがダーウィン的な漸進的進化モデルから、停滞と大進化からなる「断続平衡」モデルへの転換を理論づける。訳者も書いているとおり「目から鱗の物語」である。グールドをはじめとする類著を渉猟したくなってきた。