少年とアフリカ 坂本龍一 天童荒太 文春文庫 2004年04月06日

文春文庫『音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話 少年とアフリカ』坂本龍一 天童荒太 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS

備忘録的に。坂本龍一天童荒太の対話。原書は2000/6/28、2000/10/6、文庫は加えて2004/2/22に行われた対話が収められている。「坂本 誤解を恐れずに言えばね、最近、PTSDってよくいわれるでしょ。(中略)死ぬか生きるかという経験は、どんな生物も何億年とやってきたわけだから、当然大きなストレスを感じてきたはずだよね。(中略)それを、社会がそこまでケアしなければならないということは、つまり人間の生きる能力が弱まっているとしか思えない。天童 かつては心の傷というものに無関心な時代がつづいていたわけです。(中略)それが戦争や災害の後遺症の研究、犯罪心理の研究が進むことによって、心の傷を自覚したり、ケアしたりすることの重要性が見えてきたというプロセスがあるんです。現在は(中略)バランスが崩れている時期にあるんだと思います。」(149ページ)