古代日本 謎の四世紀 上垣外憲一 学生社 2011/03/01

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日記

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面白く読んだ。様々な事実、例えば青銅器、鉄器の生産の伝播と原料である金属の調達、顔料として用いられた水銀の産地などをよりあわせても、なかなか決定的な結論は得られない。むしろそこに誠実さを見る思いがする。
三角縁神獣鏡が国産であることはほぼ確実のようである。「大和盆地では、250年ころのホケノ山古墳では鉄製品が比較的に多いが、鏡は少なく、朝鮮半島製と思われる画文帯同向式神獣鏡が特長的である。その後、ある時期、おそらく280年ころに、北九州の国産鏡の技術が大和盆地に移転し、大和盆地は鏡の大量生産の時期を迎える。この北九州からヤマトへの銅鏡製作の技術移転は、北九州にすでに200年ころにあった、後漢、北方の洛陽中心のデザインを用いた方格規矩鏡や内行花文鏡の大量生産技術に、あらたな神獣鏡的、つまり中国江南の神仙思想を盛り込んだ、複雑である意味呪術的な文様を主なデザインとする呉鏡の製法を加えた鏡作りの集団が、北九州からヤマトに移ってきたことによって発生した、と考えられるのである。」(100ページ)著者は、邪馬台国は北九州、ヤマト政権は淡路島、あるいは四国の阿波から移住してきた別勢力、そして吉備にはさらに大きな別勢力があった、と考えているようである。上記の呪術的な特徴という点から、初期ヤマト政権のイメージが少し変わったような気がする。それが邪馬台国かどうかは別問題だと。