村上龍と坂本龍一 : 21世紀のEV.Café 村上龍、坂本龍一 スペースシャワーブックス 2013年3月

村上龍と坂本龍一 : 21世紀のEV.Café 伊藤 穣一(著/文) - スペースシャワーブックス : スペースシャワーネットワーク | 版元ドットコム

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音楽と生命 坂本龍一 福岡伸一 集英社 2023年3月24日 - いもづる読書日記

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坂本龍一 『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』 | 新潮社

本書に先立つEV.Café超進化論は1985年刊だったようだ。大分影響を受けたと記憶している。本書は2013年刊だが、1998〜1999年に行われた対話に、2000年、2012年の対話を加えてエディットされている。本書がスペースシャワーから発刊されているのも象徴的なように思う。時代や年齢を反映して苦い感慨も示されるが、二人の龍の基調音は下記かなと思う。「村上:でも為替は面白いってみんなが思ってるみたいで俺も何となくわかる。たぶんそれは政治から自由だからだと思うのね。どんな政治家だって、為替マーケットにはかなわないからさ。」(146ページ)バブル世代のエピキュリアニズムとも言えるし、資本の論理に対する諦念とも捉えられる。