ブロークン・ブリテンに聞け ブレイディ みかこ 講談社 2020年10月28日

『ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain 』(ブレイディ みかこ)|講談社BOOK倶楽部

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THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本 2016/8/17 ブレイディみかこ著 太田出版 - いもづる読書日記

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The Public Image is Rotten ザ・パブリック・イメージ・イズ・ロットン

 

本書は2018年から2020年にかけての、つまりコロナ前後のイギリスの状況が描かれる。
ピストルズに関する最近の話題といえば、2018年に海外で公開されたPILのドキュメンタリーが8月に国内公開されることと、スティーヴ・ジョーンズの伝記を原作とするテレビドラマに対してジョン・ライドンが楽曲の使用許可を与えなかったことで揉めているの2点だ。なんともげんなりする話で、パンクスの老後は波風が高い。本書でも「パンク・プリンセス」ジュリー・バーチルの老化が指摘されているが、それと対比されるべきなのはピート・タウンゼントではないかと考えた。「さらば青春の光」の原作である「四重人格」を創ったザ・フーは2019年に腰の据わった新作「WHO」を発表した。パンクより、そのゴッドファーザーの方が元気なのは、パンクの持っていたアチチュードの限界を物語っているのか?PILの映画を見て考えてみたい