坂本図書 坂本龍一企画・原案, 空里香監修 バリューブックス・パブリッシング 2023/9/27

坂本図書

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ぼくはあと何回、満月を見るだろう 坂本龍一 2023/06/21 新潮社 - いもづる読書日記

原発危機と「東大話法」 傍観者の論理・欺瞞の言語 安冨歩 著 明石書店 2012/01/06 - いもづる読書日記

36冊の本が紹介されるブックガイドと最近読んでいる10冊という鈴木正文との対談。後者は3月8日に行われたとのことなので、亡くなる20日前まで知的好奇心は旺盛だったと。何人か、Radio Sakamotoやニューイヤー・スペシャルで紹介された人もあって、自分の興味のもとも多くは坂本にあったんだなあと再認識している。サウンド・ストリート以来ずっと影響下であったか。作本を見ると、あの本本堂未刊行図書目録に通じるところもある。
私が勝手に感じただけかもしれないが、坂本がディレッタンティズムを表に出してきたのは年がいってからじゃないだろうか。坂本は手の早い作曲家で、極めてproductiveだったと多くの人が言っているが、職人肌というのとも違って、やはり芸術家だったのだろう。この本に横溢する言葉が芸術家としての彼を助けたのか?足を引っ張ったのか?なんとなく豊かな、幸福な人生だったんじゃないかなと思う。